
地伏星ワームのライミ
聖域12宮に侵攻した冥闘士のひとり。
その宿星の名の通り、地に潜って攻撃するタイプの戦士である。
176cmで51kgという痩せ型の体躯だが、その見た目に反して物理攻撃力は意外と高い。
ちなみに年齢は29歳で、聖域侵攻組の冥闘士のリーダー格であったギガント(20歳)よりも遥かに年上である。
地に潜り相手を拘束する
ライミは獅子宮を守るアイオリアと対戦した。
アイオリアの圧倒的なまでの強さの前にたじろぐ冥闘士たちだったが、ライミはひとり余裕の表情でアイオリアを片付けると豪語する。
美形キャラとは程遠いルックスのライミだが、それが返ってそこらのモブとはまた違った薄気味悪さを醸し出すのだ。
ワームと呼ばれる触手で相手を雁字搦めにするワームズバインドが必殺技。
黄金聖闘士のアイオリアを一時ながらも拘束するほどの力を持つ。
アイオリア曰く「このままでは五体がひきちぎられる」とのこと。
ワームは引きちぎられても無限に再生するので相手はたまったものではないだろう。
ひょろ長いその見た目とは裏腹に一撃で柱をぶち抜くパワーも持っている点も脅威だ。
ライミは真っ向から交戦する純粋なファイタータイプではなく、地中からの奇襲、そして冥衣の背中部分から生える無数の触手を駆使した攻撃を主軸とするトリッキーな物理ファイターである。
アイオリア戦の描写を見る限り、ワームズバインドで相手の身動きを封じ、ワームで体をぶち抜くという戦法を確立していると思われる。
あっという間に地に潜る様を見たギガントが「相変わらず素早い奴よ」と口にしているシーンもある事から、敏捷性も持ち合わせているのが分かる。
黄金聖闘士が相手でもそこそこ渡り合える強さはあるが…
しかしライミにとって不運なことに、対戦したアイオリアのパワーはライミの想像のはるか上を行った。
ライミの主戦法であるワームズバインドを力ずくで振りほどいたのだ。
ライミの強さは地中からの不意を突いたワームズバインドにある。
相手を拘束してこそライミは戦況を有利に保てるのだ。
頼みのワームズバインドを破られたライミはその後一方的にアイオリアに攻められる。
真っ向からの純粋な肉弾戦ではアイオリア相手では分が悪すぎるのは言うまでもない。
結局最後はライトニングプラズマを食らって絶命した。
惜しむらくは、ライミがアイオリアとタイマン勝負を選択した事だ。
ライミの総合的な戦闘能力は黄金聖闘士には及ばない。
だが、黄金相手でも多少は手こずらせる程度の強さを十分に持ち合わせているのは確かだ。
なので、一対一のバトルに固執せずにワームズバインドで動きを封じ、ギガントらと協力して袋叩きにするという戦法を採っていればさしものアイオリアも危なかっただろう。
パピヨンもそうだが冥闘士は自分の強さに自身があるせいか、相手とタイマンで戦いたがる傾向がある。
強力なサイキックを誇るミュー、黄金聖闘士すらも仕留める香気を持つニオベ、奇襲拘束の手練れライミ、動きを封じた相手なら黄金聖闘士相手でもKOできるギガントなど、聖域に侵攻した冥闘士たちは一芸に秀でたキャラが多い。
個の実力では黄金には及ばないが、彼らが連携プレイを見せていたならば黄金相手でも十分に渡り合える強さは持っているのだ。
その点を考慮すると非常に惜しいと言える。
なおNDにもワームは登場する(本人が名乗らないためキャラ名は不明)。
見た目はライミと似ているがなぜか口調が少々年寄りじみている。
地中からのワームズバインドで獅子座のカイザーとゴールディを一度に拘束しているので、この技は複数相手でも十分な効果があるのだろう。
カイザーのバカ力でワームを振りほどかれる点は一緒だが、とどめはデストールのピーチアタック(尻攻撃)という不憫さである。
光速の閃光をくらって華々しく散るならまだしも、尻による圧死という最期は気の毒と言うほかない。
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