
ジャンゴ
デスクィーン島のファイアーマウンテンにテリトリーを持つ暗黒聖闘士の首領格。
顔の右半分に炎の焼け跡を思わせる痣がある。
配下の暗黒聖闘士たちは一応暗黒聖衣を装備しているが、ジャンゴは一昔前のヘヴィメタファッションを彷彿とさせる鎧を身に着けているだけである。
どういう経緯かは不明だがフェニックスの聖衣を入手しており、それを巡ってギルティーのもとで修業を遂げた一輝と戦う事になる。
暗黒聖闘士のボス しかしその実力は…
「デスクィーン島地獄の炎」と呼ばれる必殺拳デスクィーンインフェルノを放つが、一輝にはなんらダメージを与えられず、逆に「暗黒四天王の方が手ごたえがあった」と言われてしまう。
ジャンゴ自身は他の暗黒聖闘士たちを雑魚呼ばわりしているだけに、この一輝の言葉は屈辱だったであろう。
一輝の放った鳳凰幻魔拳を食らってマグマの海に全身を焼き尽くされる幻影を見せられ、さらには「貴様は地獄に行く価値も無い」とまで言い放たれ、一矢も報いることが出来ずに完敗した。
暗黒聖闘士の首領でありながら肝心の実力に疑問符が付きまとうジャンゴだが、カリスマ面においても同様のことが言える。
何しろ、配下の暗黒聖闘士たちがこぞって一輝に忠誠い、新たな暗黒聖闘士の首領に据えたからだ。
暗黒聖闘士たちにすれば、圧倒的な強さと暗黒聖闘士以上の憎悪の念を持ち合わせた一輝こそ首領にふさわしいと思たのだろう。
言いかえれば、ジャンゴの仇を討とうと思う配下がいなかったという事でもある。
強さやカリスマなど、集団を率いる者にとって不可欠な要素をことごとく欠いていたジャンゴは、まさに裸の大将である。
フェニックスの聖衣も彼にとっては猫に小判でしかなかった。
さらにジャンゴにとってもう一つの不幸もあった。
悪行の限りを尽くしたジャンゴを討伐すべく、黄金聖闘士のシャカがデスクィーン島にやってきたのだ。
一輝が一足先にジャンゴを倒したためにシャカの任務も立ち消えた形になったが、一輝とシャカという作中でも最強クラスのキャラに命を狙われたジャンゴは不憫というほかない。
何から何まで恵まれない男であったが、一時でも暗黒聖闘士のトップとして君臨したのだから、それがせめてもの手向けと言えるだろうか。