
リュムナデスのカーサ
ポセイドンに仕える海闘士で南氷洋の柱を守護する七将軍のひとり。
心の狩人の異名を持ち、ギリシャ神話の水の魔物リュムナデスのごとく、その人間の最愛の者の姿に同化するというチート級の特技を持つ。
その実力は七将軍の中でも最も恐ろしいと同僚のソレントは述べ、七将軍筆頭格のシードラゴンもカーサの強さを蟻地獄と形容し評価している。
主役陣を立て続けにKO!
恐るべき心の狩人
事実、彼らの評価通りこのカーサはとにかく強い。
拳で真っ向から挑む正統派のファイトスタイルではなく、相手の精神面に揺さぶりをかけるトリックスタータイプであるが、自慢の変身能力を駆使し、カミュに化けて氷河を、星華に化けて星矢を、そして一輝に化けて瞬を倒している。
紫龍はクリシュナ戦でのダメージが大きく暫しダウンしていたため、カーサと拳を交える事は無かったが、もし交戦の機会があったとしても春麗あたりに化けられてなす術なく敗れていた可能性が高い。
「俺一人で乗り込んできた聖闘士全員皆殺しにしてくれるわ」と豪語するカーサだが、それを本当にやれるだけの強さがあるのだから恐ろしい。
コイツひとりで主役キャラを全滅間近に追い込んだのだ。
結果的には瞬撃破後に登場した一輝に散々ボコられるのだが、それを差し引いてもカーサというキャラはチート級に強い。
この男の強さの秘密をもう少し細かく探ってみよう。
最愛の人物を完全コピー
カーサの変身能力の恐ろしさ
まずリュムナデスのカーサと言えばやはり一にも二にも変身能力だ。
これは単に姿形を似せる変装とは違い、その人物の内面をも完ぺきにコピーする優れものだ。
カミュ変身時にはオーロラエクスキューションをぶっ放し、瞬に変身時にはネビュラチェーンまでコピーしているから恐ろしい。
変身対象はその相手の最愛の人物であり、カーサはそれをサーチする能力があるようだ。
一輝の心の一番奥深い部分に眠るエスメラルダの存在にも気づく辺り、その精神サーチ(?)の精度は非常に高い模様。
相手の心の奥底までを覗き込む、まさに心の狩人である。
なお、星矢には魔鈴の姿をした姉の星華に変身して対応したが、ここから考えられる可能性はふたつ。
ひとつは、カーサの変身能力は実在の人物に成りきるのではなく、相手が最愛の人物に抱く心象に左右されるという仮説だ。
魔鈴と星華は別人なので、この場合は「魔鈴が姉の星華かもしれない」という星矢の思いをカーサが具現化した形なのかもしれない。
今一つは、いまだ正体不明の魔鈴の素顔が星華と瓜二つという可能性だ。
こればかりは現在連載中のNDで魔鈴の素性が明らかになるのを頼るほかない。
最愛の人物を前にすれば誰でも無防備になる。
それを利用して敵を倒すカーサの戦闘スタイルを瞬や一輝は「卑怯」とか「ひとの心に付け込んで汚い勝利を収める三下」と論じたが、これはハッキリ言って的外れである。
そもそもカーサの変身は相手の心に眠る最愛の人物を探し当てるという技量から成り立ち、これは紛れもなく彼の実力の一端だ。
もしも相手の最愛の人物を人質に取って戦うというのなら非難されても仕方がないが、カーサのサーチ能力も変身能力も立派な戦闘スキルである。
そこに難癖をつける瞬と一輝の言い分こそ甘いとしか言いようがない。
と言うより、幻魔拳でナターシャを用いて氷河の心を踏みにじった一輝が言っても説得力は皆無だ。
相手を自分のテリトリーに誘い込む不思議な能力
さらにカーサには相手を自身の場所におびき寄せるという不思議な能力も持ち合わせている。
他の柱に向かっていたはずの星矢や瞬も知らず知らずのうちに、カーサの守護する南氷洋の柱に引き寄せられ、そして倒された。
この能力はあまりクローズアップされないが、よくよく考えればすごい性能だ。
瞬曰く「双子座の迷宮に迷い込んだ時と似ている」らしい。
この事からカーサは、相手を自身のテリトリーに誘い込み、その者の最愛の人物に化けて倒すという戦術を得意としている事が窺える。
自分から打って出る斬り込み隊長タイプではなく、特定の場所で待ち伏せするタイプと言えよう。
作中では一人一人おびき寄せて撃破しているが、もしも対戦相手が複数の場合は自慢の変身能力で対処できるのか興味深い。
必殺技のサラマンダーショックも中々強力な技のようだ。
この技を食らった瞬は後に南大西洋の柱でソレントと対峙するのだが、その際に「死人に等しい」「戦う力は残っていない」と言い放たれている。
もちろんそれはカーサのサラマンダーショックのダメージによるものだ。
兄の一輝に変身したカーサに心の隙を突かれてノーガードで食らってしまった影響もあるだろうが、少なくとも背中を見せた瞬めがけて立て続けにビッグトルネードを撃ちながらも倒しきれなかったイオに比べると、必殺拳の威力はカーサの方に軍配が上がるだろう。
カーサの変身はノーガードの相手に必殺技をぶち込む土台にもなるという事だ。
ただ基礎腕力はイオに劣るかもしれない。
イオは鱗衣半壊状態からグレートキャプチュアーを引きちぎったのに対し、カーサにはそれが出来なかった。
一輝の姿に変身して瞬に拘束を解けと命じるが、裏を返せば自力で鎖を振りほどけない証とも言える。
もっとも、海将軍撃破よりも柱の破壊に意を注いだイオ戦とは違い、カーサ戦の瞬はマジギレモードである。
加えて、ネビュラチェーンの性能は瞬の小宇宙の燃焼度に比例してパワーアップするので、カーサ戦のグレートキャプチュアーはイオ戦のそれよりも威力が高かった可能性も捨てきれない。
さらにカーサには相手を自身の場所におびき寄せるという不思議な能力も持ち合わせている。
他の柱に向かっていたはずの星矢や瞬も知らず知らずのうちに、カーサの守護する南氷洋の柱に引き寄せられ、そして倒された。
この能力はあまりクローズアップされないが、よくよく考えればすごい性能だ。
瞬曰く「双子座の迷宮に迷い込んだ時と似ている」らしい。
この事からカーサは、相手を自身のテリトリーに誘い込み、その者の最愛の人物に化けて倒すという戦術を得意としている事が窺える。
自分から打って出る斬り込み隊長タイプではなく、特定の場所で待ち伏せするタイプと言えよう。
作中では一人一人おびき寄せて撃破しているが、もしも対戦相手が複数の場合は自慢の変身能力で対処できるのか興味深い。
必殺技のサラマンダーショックも中々強力な技のようだ。
この技を食らった瞬は後に南大西洋の柱でソレントと対峙するのだが、その際に「死人に等しい」「戦う力は残っていない」と言い放たれている。
もちろんそれはカーサのサラマンダーショックのダメージによるものだ。
兄の一輝に変身したカーサに心の隙を突かれてノーガードで食らってしまった影響もあるだろうが、少なくとも背中を見せた瞬めがけて立て続けにビッグトルネードを撃ちながらも倒しきれなかったイオに比べると、必殺拳の威力はカーサの方に軍配が上がるだろう。
カーサの変身はノーガードの相手に必殺技をぶち込む土台にもなるという事だ。
ただ基礎腕力はイオに劣るかもしれない。
イオは鱗衣半壊状態からグレートキャプチュアーを引きちぎったのに対し、カーサにはそれが出来なかった。
一輝の姿に変身して瞬に拘束を解けと命じるが、裏を返せば自力で鎖を振りほどけない証とも言える。
もっとも、海将軍撃破よりも柱の破壊に意を注いだイオ戦とは違い、カーサ戦の瞬はマジギレモードである。
加えて、ネビュラチェーンの性能は瞬の小宇宙の燃焼度に比例してパワーアップするので、カーサ戦のグレートキャプチュアーはイオ戦のそれよりも威力が高かった可能性も捨てきれない。
愛も涙も捨てたと言いながら結局は捨てきれん
さらに驚くべきは見かけによらずタフである点だ。
兄弟たちを倒されて怒り全開モードとなった一輝の鳳翼天翔を食らってもなお立ち上がり、なお反撃の余力が残っているのは相当凄い。
その少し前には鳳凰幻魔拳を食らい多少のパワーダウンはしていると思われるだけに尚更だ。
もっとも一輝によれば、カーサに放った幻魔拳はほんの小手調べらしい。
やはり拳で直接ぶん殴りたかったのだろうが、それだけにフィニッシュブローの鳳翼天翔は本気の一撃のはずだ。
それを耐えきるカーサのしぶとさは敵キャラながら天晴である。
どうでもいい事だが、一輝にボコられている最中にカーサは「ぎゃびりーん」という奇声を上げるが、デスマスクの「あじゃぱー」に比べるとあまり世間に浸透していないようだ。
ズタボロの身で瞬に化けて一輝に反撃を試みるカーサだが、それも功を奏さず胸を貫かれてしまう。
致命傷となったのはむしろこの一撃だ。
死の間際、カーサは一輝の心の奥深い部分に眠るエスメラルダの存在に気づくが、時すでに遅し。
「愛も涙も捨てたと言いながら、結局は捨てきれん」というセリフを残して息絶えた。
彼のシミュレーションでは一輝をも葬れた可能性が示唆されている。
おそらく作者の意図としては、エスメラルダを引っ張り出すことで一輝という男の魅力に花を添える描写が欲しかったのだろう。
愛は人を弱くも強くもするという事を一輝の口から語らせたかったのかもしれない。
最強の男一輝にすらも本当に僅かな心の弱さがあり、それが愛・・・すなわちエスメラルダであること、それを以て普段は内情を語らない一輝の心理面を描いた形となる。
もちろんこれはカーサという敵キャラあってこその描写だ。
主役陣を3人も連続KOした功績は七将軍のひとりとして称えるべきものがある。
そして一輝の魅力を深めたのもある意味では漫画的功績と言えよう。
カーサの成した実績はいずれも素晴らしい。