
スケルトンのマルキーノ
冥界第一獄の裁きの館で亡者たちを法廷へ案内する役目を担う。
身分はスケルトン。
ハーデス軍の中で最下級の雑兵であるため正規の冥闘士ではないが、中々に愛嬌のあるキャラである。
気難しい上司ルネの下で働く苦労人
マルキーノはスケルトンという身分にありながらも中々個性的なキャラである。
本来ならば雑魚にも値しない敵キャラなのだが、小柄で禿頭でどこか愛嬌のある顔立ちと立ち振る舞いのせいか、憎めない感じすら醸し出しているのだ。
静寂さを尊ぶ第一獄裁きの館で亡者の案内役を長い間務めてきた。
ここを受け持つ天英星バルロンのルネはクシャミのひとつも許さないほどの雑音嫌いであるため、その下で働くマルキーノは何かと苦労が多かっただろう。
事実、ルネには何度も「法廷では静粛に」と怒られていたようである。
第一獄に到着した星矢と瞬を(アテナの聖闘士とは知らずに)ルネの元へ案内するのだが、ギャグテイストな態度の星矢相手に完全にやり込められてしまう。
火星人呼ばわりされてデコを小突かれ、それにブチ切れて大声で怒鳴るのだが、これがルネの勘気に触れてしまう。
さらには星矢がしでかしたクシャミやオラナまでもマルキーノがやった事にされる始末だ。
ハッキリ言って冤罪なのだが、ロクな釈明もさせてもらえずにすごすごと立ち去る姿にはどこか哀愁さえ感じられる。
そんなマルキーノだが、彼の作中での役割はルネのバルロンの鞭の餌食となる事だ。
この鞭は相手の体に何重にも巻き付き、そしてバラバラに切断する技であるため、主要キャラの星矢や瞬に食らわせるわけにはいかないという漫画的都合が働く。
しかし、鞭とルネの恐ろしさを描写するにはバラバラにしても差し支えの無いキャラが必要になる。
マルキーノはそのために生み出されたキャラなのだろう。
「アテナの聖闘士が第一獄潜入」という非常事態の連絡をうっかり大声で叫ぶのだが、これがルネの怒りを買ってしまい、バルロンの鞭で全身を輪切りにされてしまった。
本人は真面目に仕事をしていただけなのに、あまりにも可哀そうな最期を遂げてしまったのだ。
マルキーノは早い話が使い捨ての消耗品的キャラである。
だが先に述べたようなユニークな個性は、カロンやデストールやニャン辺りと並べても何ら遜色しない。
むしろ、使い捨て役としてかなりキャラは立っている方ではないだろうか。