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​天醜星デッドリービートルのスタンド

天醜星デッドリービートルの冥闘士で冥界第五獄の番人。

 

身長258cm、体重240kgという圧倒的なまでの巨躯であり、ヘビー級という表現ですら生ぬるく感じさせる。

冥闘士随一の巨漢にして作中ナンバーワンの巨体である。

牡牛座のアルデバランが210cm、聖闘士随一の巨体アルゲティが240cmであるが、このスタンドはそれをも上回るデカさだ。

天醜星

スタンドが番人を務める第五獄は、神に背いた罪人が墓の中で永遠に炎に焼かれる恐ろしい場所である。

 

ひとつ前の第四獄でフレギアスの攻撃の前にしばし意識を失っていた紫龍と氷河だったが、目覚めた時は第五獄の対岸。

すでに先に向かったカノンの後を追う二人が目にしたのは相対する二人の男の姿だった。

 

ひとりはカノン、そしてもう一人がこのスタンドである。

 

触角や牙、節足にも見える不気味なデザインの冥衣を装備した巨体の男がカノンと向き合い対峙していたのだ。


 

よくよく見ればこのデッドリービートルの冥衣は結構キモい。

 

腹部の上下に無数の小さな牙が散りばめられていてまるで巨大な口のようだ。

それを左右から覆うかのような細長いパーツは昆虫の足を思わせる。

さらに胸部には目と眼下のクマにも見える模様が施されているのだ。

 

上半身前面に不気味な顔面が浮き出ているようにも見える。

それに加えて全身は刺々しい突起に覆われ、さらには黒々とした冥衣のカラーも相まって、モゾモゾと動く昆虫を目にした時の様な気色悪ささえ感じさせる。


 

さすが天醜星という嫌な字面の宿星を持つだけのことはある。


 

冥闘士はそれぞれ108の魔星に分類される。

その元ネタは中国四大奇書として人気と知名度を誇る「水滸伝」である事はご存知の読者も多いだろう。

 

ちなみにその中に天醜星という星はない。(地醜星はある)

厳密には作中に登場した冥闘士の宿星は水滸伝に存在しないものが幾つかあるのだ。

 

共通しているのは108という数だけであり、36天と72地の名称を所々入れ替えて使用されている。

 

それゆえに冥闘士108星における上位天罡星と下位地煞星の占める割合は完全に不明である。


三巨頭の宿星すら梁山泊の序列とかけ離れているので真面目に考えるだけムダだ。

カノンはいかにしてスタンドを倒したのか

そんなスタンドだが、このキャラの登場シーンはわずか4コマしかない。

なぜなら登場時点ですでにカノンに倒されていたのだ。

 

それゆえ戦闘スタイルも不明であり、カノンとの戦いがどの様なものであったのかも全く分からない。

 

ただ出てきてただ死んだだけのキャラなのだ。

 

設定上はパワーファイターらしいがカノン相手ではそれも功を奏さないだろう。

スタンドの敗北は予定調和ではあるが、冥衣にこれと言って破損個所が見られない点が気になる。

 

その最期は前のめりに倒れて地に伏す形となるが、この時に冥衣が多少破損する程度だ。



 

カノンは如何にしてスタンドを撃破したのだろうか。

 

もしカノンのギャラクシアンエクスプロージョンを食らっていたらこんな程度では済まない。

前獄のフレギアスのやられ様を見ても分かるように、冥衣はもっとズタボロになってスタンド自身も吹っ飛ばされているはずだ。

とても立ち往生KO負けというシーンに繋がりようもない。

 

ゴールデントライアングルで異次元に飛ばしたわけでもないのは一目瞭然だ。


 

カノンの戦闘スタイルはシードラゴン時代から拳でボコボコ系である。

兄のサガも、先代カインやアベルもその辺は一緒なので歴代双子座は精神技も得意な肉弾派なのかもしれない。

 

そしてスタンドはこれといって外傷を伴っていない。

 

だとしたら幻朧魔皇拳だろうか。

 

NDで双子座のアベルが水鏡に幻朧魔皇拳を撃つ場面があるが、その際にはガルーダの冥衣が若干破損を伴っている。

スタンドの殺られ様を見る限り、状況的には魔皇拳で止めを刺された可能性が高そうだ。

謎の技スタンド・バイ・ミー

作中では一切披露していないがスタンドには一応必殺技も二つある。

まずその一つがビッグウォールという技らしい。

 

その技名の響きから察するに大きな防壁を繰り出す防御技というイメージだが、これはスタンドが巨体で第五獄の番人だからという理由で作られた感が漂う。

だがそれでもスタンドのキャライメージには沿っているのでまだ納得は出来る。


 

だがもうひとつの技、スタンド・バイ・ミーはハッキリ言って意味不明だ。

キャラ名がスタンドにかけて安直に技名を設定したのだろう。

 

そもそもスタンドというキャラ名すら後付けである。

 

週刊少年ジャンプ連載中冥王編半ばで打ち切りとなったため、残りの未完部分を別紙Vジャンプにて掲載する形となったのだが、その際にはページ横枠に作中に登場した冥闘士たちのキャラデータも載せられていた。

スタンドという名が判明したのはまさにこの時である。



 

作者は他作品でも雑魚キャラの名前は適当に付ける傾向がある。

「サイレントナイト翔」に登場したスパイダーのタランやラミアのネークなどがいい例だ。

 

おそらく突っ立ったまま倒されたのでスタンドという名になったのだろう。

そしてスタンドが使う技だからスタンド・バイ・ミー、いわばノリだけで設定された感がありありと漂う。

 


 

むろんこれが如何なる技なのか想像もつかない。

 

(一応LC冥王神話の方で披露はされているが、こちらの作品はハッキリ言って作画も言い回しも車田節には程遠い出来なので個人的には読む価値はないとさえ思っている)

 

技名は「そばに居てくれ」の意だがコイツは寂しがり屋なのだろうか。

相手と密着マンマーク状態になって何をするというのか。

 

カノンとスタンドは比較的近い間合いで対峙していたので、スタンド・バイ・ミーとやらを放った可能性はある。

そして逆に魔皇拳を食らって敗れたのだろうか。

 

考えれば考えるほど謎が深まる。

そして答えは出てこない(笑)


 

スタンドはその巨体と同様大きな謎を秘めたキャラなのだ。

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