
猟犬星座のアステリオン
聖闘士の掟を破り私闘を演じた星矢たちを抹殺するために日本にやって来た白銀聖闘士のひとり。
ヒョオオオという風切り音を 靡かせて疾走感を感じさせる背景イメージの中、自身が仕留めた瞬(正確にはムウの幻影を施された暗黒聖闘士)を背負って登場した。
そのスピードは意外にもわずかマッハ2
守護星座が猟犬座であるためスピードを活かした聖闘士かと思いきや、その速度はマッハ2であると自身が明言している。
後にアイオリアが「青銅聖闘士の速度はマッハ1、白銀聖闘士は2から5」と説明しているため、アステリオンの速度は白銀聖闘士としては最低ランクという事になる。
ミスティは「青銅と白銀の間には神と虫けらほどの差がある」と口にしていたが、具体的な数値で示されたマッハの速度を見る限りそれほどの差があるとは思えない。
黄金聖闘士が光速の動きを持っているだけに、白銀聖闘士のマッハ2から5という数値は作者が匙加減を間違った感が漂う。
そんなアステリオンだが、ハッキリ言ってこのキャラも強い。
必殺技のミリオンゴーストアタックは高速の動きで自身の分身を無数に作り上げ、一斉に蹴りを放つ技である。
技の原理はドラゴンボールの残像拳に近いのかもしれない。
コスモスペシャルには、空気のプリズムの関係で技の放つアステリオンの体が小さく見えるという注釈も載っていた。
中々の大技だが、これがマッハ2であるのはどう考えても設定ミスにしか思えない。
それに威力もかなりのものがあるように見受けられる。
この技を食らった星矢だが、ペガサスの聖衣はミスティ戦、モーゼス戦を経ても胸部の破損程度にとどまっている。
しかしアステリオンのこの技によって星矢の聖衣は一気に半壊しているのだ。
相手の心を読むサトリの法
さらにアステリオンを強キャラたらしめている最大の理由が、彼が得意とするサトリの法である。
これは相手の心を読むいわば読心術で、相手の動きも次に繰り出す攻撃もことごとく読み取ることができる。
同じ白銀の魔鈴とは2度拳を交えるが、初戦では同胞のモーゼスが攻撃役、自身はサトリの法によるサポート役にまわり、魔鈴が繰り出すフェイク攻撃の数々を完封した。
星矢戦でも流星拳をかわしているが、これもサトリの法によるものである。
「白銀聖闘士の強大さを思い知れ」というセリフを吐いているが、それが大言壮語にならないのはアステリオンの実力によって裏打ちされているからだろう。
だが魔鈴との2度目の戦いでは心を無にした魔鈴によってサトリの法を無効化されてしまう。
必殺のMGAを放とうと試みるも、技の発動前に魔鈴のイーグルトゥフラッシュを食らって敗れた。
アステリオンの戦闘スタイルは読心術を駆使した「後の先」タイプと思われる。
相手の出方を見た後に攻めに転じるタイプなのだろう。
魔鈴戦の敗因はそれを封じられた事によるものだが、これは魔鈴の戦巧者ぶりを称えるべきだろう。