
御者座のカペラ
教皇の命を受け、銀河戦争の舞台となったグラードコロッセオの破壊と城戸沙織の拉致を目的に日本にやって来た白銀聖闘士のひとり。
円盤(ソーサー)という聖衣の一部を使った攻撃を得意とする。
一輝をたかが青銅と侮るも…
同朋のアルゴル、ダンテとともに素顔を隠したシルエット状態での初登場シーンは強キャラ感あふれるものがあった。
ジャミアンを倒した一輝の前に同朋ふたりと立ちふさがる。
その際には「ジャミアンの事は大目に見てやる、大人しく娘を渡せ」と口にしている。
同じ白銀のジャミアンが敗れたことに対して何ら情を動かさない点は、よく言えば任務に忠実と解釈できるだろうか。
むろん一輝が唯々諾々と従うわけもなく、地に死線(デッドライン)を刻んだため、事実上の宣戦布告を受けた形となる。
一輝をたかが青銅と侮って死線を超えたカペラだが、逆に一撃で倒されてしまうのであった。
鳳凰幻魔拳の前に完敗
この時点でカペラは素顔を晒しておらず、依然としてシルエット状態のままである。
このままフェードアウトしたら、知る人ぞ知る「風魔の小次郎」の夜叉八将軍・不知火と同じ命運をたどったであろう。
白銀の意地か、カペラは立ち上がり必殺の円盤で一輝の首を刎ね飛ばした。
カペラ曰く、先ほどの一撃は油断による脳震盪だったらしい。
ここでやっと素顔が明らかになるが、せっかくの見せ場でありながら聖衣は所々破損しているため少々迫力に欠けてしまっている。
しかし実は、カペラが死線を超えた時に食らった一輝の拳は鳳凰幻魔拳であった。
自身が投げつけた円盤に逆にわが身を切り刻まれる幻を見せられ、精神をズタズタに破壊されてしまう。
結果として一輝の幻魔拳一撃でKOされたのだ。
強キャラの威風を醸しながら登場したものの、結局は一輝の桁外れの強さを強調するためのキャラであった。
相手が悪かったとしか言いようがない。
ちなみに円盤はオブジェ形態時の馬車の車輪部分に相当し、2枚ある。
作中では一枚しか投げつけておらず、もう一枚は腰部分に装着したままである。
その気になれば2枚同時攻撃もできるのだろうか。
投げつけた円盤はブーメランのようにカペラの手元に戻ってくるのだが、相手の五体を切り刻むほどの威力をもつこの円盤をキャッチして本人は大丈夫なのか疑問である。
まあその辺は小宇宙でどうとでもなる漫画なので、気にするだけ野暮というものか。