
ペルセウス座のアルゴル
教皇の命を受け、銀河戦争の舞台となったグラードコロッセオの破壊と城戸沙織の拉致を目的に日本にやって来た白銀聖闘士のひとり。
同朋のダンテ、カペラとともにジャミアンを倒した一輝の前に立ちふさがった。
一輝から「ほかの二人よりも小宇宙はでかい」と評され、事実その実力は白銀聖闘士の中でもかなり高い。
見るもの全てを石に変えるメドゥサの楯
アルゴルを実力者たらしめているのはメドゥサの盾である。
普段は背中に装着され、ギリシャ神話の怪物メドゥサの首を模したデザインが施されているこの盾は、見るものすべてを石に変えるという強大な魔力を秘めている。
その対象は人間のみならず、アンドロメダチェーンすらも石に変えてその能力を無効化させているのだから凄まじい。
盾に描かれたメドゥサの顔は閉眼状態だが、石化能力を発動させる際にはその両目が開く仕組みである。
これによって瞬、氷河はあっさりと石にされてしまった。
ドラゴンの盾で石化の魔力を凌いだ紫龍と戦う事になる。
この戦いはドラゴンの楯対メドゥサの楯の構図となり、そしてアルゴルは攻防両面で紫龍を圧倒した。
メドゥサの盾そのものにどれほどの防御力があるかは作中で語られていないが、紫龍は無意識のうちにメドゥサの視線を避けながら戦っていたため、昇龍覇にも本来の威力が乗らずアルゴルにはダメージを与えられなかった。
相手の攻撃を防ぐという盾本来の用途とは違えど、間接的に相手の攻撃力を半減させているのだから、防具としての観点から見ても非常に高性能である。
白銀聖闘士編屈指の名勝負
紫龍VSアルゴル
必殺技のラスアルグールゴルゴニオは強力な蹴り技である。
ギリシャ神話で英雄ペルセウスがメドゥサを退治した逸話をドラゴンの盾を用いて再現しようとした紫龍だが、アルゴルはそれを逆手にとって紫龍の死角からこの技を放った。
これにより紫龍は流血するも、ドラゴンの聖衣の硬度により致命傷を与えるまでには至らなかった模様。
アルゴルの通常攻撃も蹴りが多い。
蹴りの連打だけで紫龍を防戦一方に追いやっている。
本人曰く、「ドラゴンの盾が無ければお前(紫龍)の体は粉々になっていた」らしいので、攻撃力もそれなりにあるのだろう。
劣勢の紫龍はアンダーウェアを引きちぎり目隠しをして挑むも、メドゥサの魔力はそれをも通り抜けて紫龍の左半身を石に変えた。
打開策を試みる紫龍だが、ことごとくその上をいくアルゴルという構図がしっかりと描かれている。
どうみても勝ち目のない紫龍だが、自身の両目を潰すという起死回生の策に出た。
これにはさすがのアルゴルも驚きを隠せなかったようだ。
彼にすれば正気とは思えない行動だからだ。
紫龍渾身の昇龍覇によってメドゥサの盾は粉砕し、アルゴルは敗れた。
作中でも白銀屈指の実力者であり紫龍を最後まで圧倒したアルゴルであったが、勝敗をわけたのは戦いにかける意気の強さだった。
紫龍は後のクリシュナとの戦いでも視力を失うが、彼に盲目という新たな個性を与えるキッカケになったのは紛れもなくこのアルゴル戦である。
さらにこれが無ければ紫龍は十二宮編の双子座の迷宮を突破できなかったかもしれないので、間接的に十宮踏破に貢献したことになるとも言える。
なお、白銀聖闘士の中でも人気と知名度の面でミスティと争うのはこのアルゴルであるが、作中での強さを見ればそれも納得といったところか。