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​海ヘビ星座の市

ヒドラの青銅聖闘士。

城戸光政の100人の子の1人。

 

作中でも珍しいモヒカンヘアで毛量も背中に垂れるほどの長さである。

ちなみに幼少期の回想シーン(一輝脱走の件)に市と思しきキャラが遠目に確認できるが、その時点ですでにモヒカンである。

幼い年頃でありながら他者とは一線を画す美的センスを有していた証と言えよう。

​銀河戦争では氷河と対戦

市のメインシーンは銀河戦争での氷河との戦いである。

ここでの彼の役目はメインキャラである氷河のかませ犬なので、当然ながら結果は敗北に終わる。

 

ヘビがのたうつ様な不気味なファイティングポーズをとるが、観客に「気持ち悪い」と言われたのは少々可哀そうな気がしないでもない。

パンチスピードは遅く威力も無いが、その拳から生えるヒドラの毒牙(メロウポイズン)で相手を死に追いやる。

ギリシャ神話のヒドラ同様、毒牙は砕いても再生し、さらには聖衣の膝部分からも生えるのでさながら全身凶器といった所である。

結構物騒なファイトスタイルだが邪武には「ヒドラごとき」と評価されているので、作中初期の立ち位置はヒール兼やられ役といった所だろう。

 

試合は氷河のダイヤモンドダストでヒドラの聖衣を砕かれ敗れ去った。

勝敗は常に顔で決まる

このまま再登場の機会が無ければ、市はあまたのキャラが登場するこの作品の中で「単なる雑魚キャラのひとり」という評価で終わっただろう。

しかし彼は12宮編半ばで他の青銅2軍とともに再び登場した。

雑兵相手に必殺の毒牙を見舞い、「勝敗は常に顔で決まる」という作中屈指の名セリフを残したのだ。

 

言うまでもない事だが市はただの脇役である。

そのただの脇役が、メインキャラでも到底吐けないような名セリフを言い放った。

彼の存在価値はこの一点に全て集約されるのかもしれない。

 

これによって市はネタキャラとして確立されたと言っても良い。

「ククク・・・」という下卑た笑い方なのにあまり下品さが感じられないのも、上記のセリフのインパクトが強いからこそだろう。

いつしか愛嬌のある憎めないキャラに

さらに冥王編では語尾に「~ざんす」がつくなど口調が変化して、どこか愛嬌のある憎めないキャラに変貌した。

聖域の見回りを担当しているらしく、居眠りをしている雑兵を叱ったりするなど職務はしっかりこなしている様だ。

アテナ沙織の身を案じて涙を浮かべるシーンもあるが、どこかコミカルさを感じさせるのは市の人柄によるものだろうか。

 

突如聖域に現れた黒マントたちを相手に久方ぶりの戦闘シーンを披露するが、実体の無い相手だったために市の攻撃はすり抜け、その際に「どっしぇ~!?」という素っ頓狂な声を上げている。

本人は真面目に戦っているのだろうが、読者から見たらただのギャグである。

銀河戦争で氷河と対峙したときの不気味さはどこに行ったのか。

 

ともあれ市は再登場によってその株を大きく上げたキャラである。

数少ない存命の聖闘士であり読者人気もそれなりにあるので、ファンサービスもかねてNDあたりでひとコマでも登場してほしいものだ。

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