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​アンドロメダ瞬

アンドロメダの青銅聖闘士。

 

城戸光政の100人の子の1人で兄は同じく青銅聖闘士の一輝。

 

一人称は「僕」であり、他にはオルフェやアローンくらい。


 

争いを好まない性格で、優しすぎるゆえに戦いには向かないと事あるごとに指摘されている。

 

本人も「出来る事なら相手を傷つけたくはない」という考えであり、それが時には戦況を不利に導く甘さにもつながっている。

攻撃に防御に索敵に空間移動…

​高性能なネビュラチェーン

瞬といえばネビュラチェーンであり攻撃を担う右手のスクエアーチェーン、防御を担う左手のサークルチェーンを状況によって使い分ける。

攻防一体の高性能な鎖だが、瞬本人の性格ゆえか作中では防御主体の活用法が多い。

 

鎖をさながら星雲の様に敷いて敵の侵入をこばむアンドロメダネビュラや、自身の周囲で鎖を高速回転させて敵の攻撃を防ぐローリングディフェンスが一例である。


 

攻撃パターンは聖域12宮編以降度々披露されるサンダーウェーブが多い。

 

またイオ戦では6つの聖獣拳に対応して様々な攻防バリエーションを見せるなど、とにかく多彩である。

​ちなみにこの戦いで放った拘束技のグレートキャプチュアーも応用が利くためか、その後のバトルでも度々使われている。

 

そもそもこのネビュラチェーンは青銅聖衣の装身具にしては付随能力が高性能すぎる。

 

自己修復機能があるので引きちぎられても勝手に治るし、身を隠した相手を見つけ出す索敵機能ある。

 

双児宮から空間を超えて教皇の間のサガに直接ダメージを与えるなど射程距離も長い。

 

「鎖が攻撃に出たがっている」という瞬のセリフもあるようにチェーン自体も独自の意思を持っているらしく、アルファベットを形成して意図の伝達もこなせる優れモノだ。

瞬の真の力は生身の拳

長所だらけで欠点を探す方が難しいネビュラチェーンだが、瞬の真の力は生身の拳にある。

優しすぎるゆえに本当の力を使いたがらない瞬だが、それを解き放った時の強さは凄まじいの一言に尽きる。

 

空気が渦を巻いて相手の動きを封じるネビュラストリーム、そしてそれが激しさを増して嵐に変化するネビュラストームという大技を隠し持っているのだ。

 

この技で12宮編では師の仇アフロディーテを倒し、海皇編では海闘士の強敵ソレントに勝利している。

 

作中で披露されたのはわずか2回だけのレア技であり、それだけに瞬の真価を強調させる結果となっている。

優しすぎるゆえに本気を出せない

少女の様な顔立ちで凄まじい実力を秘めている瞬だが、本人は戦いが好きではない。

「聖闘士となった今でさえ、出来れば身を守るだけで済ませたい」と自身が述べているように、例え敵とはいえ無意味に相手を傷つける事を嫌う優しい心を持つ。

しかしその優しさゆえ本来は勝てる相手にも苦戦したり、やられかけてしまう事も多い。

その点をイオやカノンには「甘さ」だと指摘し、ジュネや紫龍は「戦いに向いていない」と述べた。

​事実、そのせいでルネ戦やラスクムーン戦でもあわや落命の危機に陥っている。

幼少のころから気弱だったらしく、周りから弱虫呼ばわりされていた瞬だが、聖闘士となった今でもその名残があるのかもしれない。

(もっとも瞬本人は「僕はもう弱虫じゃない」と口にしているが)

本気を出せば強いのだが、戦いを好まないため本気を出せない。

​これが瞬の基本スタンスである。

そんな瞬だが、大切な人のためなら攻勢に出る事もある

ブラックアンドロメダ戦や双児宮の戦い、師の仇であるアフロディーテ戦、そして相手の非情さにブチ切れたカーサ戦がその例だ。

優しい心を持つ瞬だからこそ大切な人を失ったり傷つけられるのが許せないのだろう。

優しさ、それと紙一重の甘さ、そしてその奥に秘めた真の強さ。

​これらがみな瞬の内に含まれているのだ。

ストーリー後半では勝ち星ゼロ

また瞬はストーリーへの関連度も比較的高いという特色を持つ。

 

暗黒聖闘士編では敵のボスが兄の一輝であり、冥王編では瞬自身がハーデスの依り代として選ばれた。

 

正統続編のND冥王神話でも、共に12宮をのぼる天馬の親友アローンがハーデスの依り代という間接的接点もある。


 

そんな瞬だが、振り返ってみるとソレント戦以降勝ち星がゼロなのだ。

 

特に冥王ハーデス編では出番はそれなりにあるものの戦功は無きに等しい。

 

冥王12宮編ではこれといった出番はなく、冥界に行った後もハーデスと化して事実上戦線離脱してしまうため、敵冥闘士とのタイマンバトルが一切無い。

 

しいて言えばケルベロスを静めたこと、神聖衣を纏ってヒュプノスにダメージを与えた事、青銅5人でハーデスに手傷を負わせた事くらいだろうか。

 

ハーデスと化したのも一応は自信の命と引き換えに地上の平和を守るための方策であり、ある意味では大将首を取るつもりだったとも言える。

 

だが「アンドロメダの聖闘士」としての戦闘および勝利シーンが無いのは少々寂しい。



 

NDでも同様で登場時期は早いのだが、こちらでもこれと言って交戦および勝利シーンは無い。

 

ラスクムーン戦でも勝負の上では勝ってはいたのだが、一輝の登場で手柄を取られた感がある。

 

過去の黄金聖闘士ともそれなりに戦ってはいるが、一応は新キャラである過去黄金にもスポットを当てなければならない手前、どうしても瞬(と天馬)はやられ役になってしまうのだろう。

乙女座を継ぐ者

前聖戦の時代において、瞬は次代の乙女座の継承者であるとシャカは述べた。

NDでは紫龍、氷河、一輝も黄金継承イベントがあるが、この3人は戦いを通して実力で過去黄金に認められた。

だがこれに対して瞬はシジマとシャカの千日戦争に割って入っただけである。

過去の時代の黄金聖闘士に実力を披露したわけではなくシャカのお墨付きをもらった形なので、肝心の先代シジマは瞬の真の力を目にしていないのだ。

もっともシジマとしても、自分と互角以上の力を持つシャカがそう認めたのであれば納得もするだろうが、読者視点としては消化不良感がつきまとう。

NDではただでさえ瞬のやられっぷりが多く描かれているので、余計にそう感じてしまうのだろう。

優しさが最大の魅力である瞬だが、それが枷になっているのか聖闘士としての側面が満足に描かれていないのが実情だ。

 

NDは遅筆ながらも連載中なので、瞬に聖闘士としてもう一花咲かせてほしいものである。

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